不登校の子が一番苦しんでいることは何でしょうか。
不登校の子が一番悩んでいることは何でしょうか。
実は、「学校に行けないこと」が一番つらいのではありません。
確かに、「学校に行けていないこと」に対する悩みもあるでしょう。
しかし、一番苦しみを感じているのは学校に行けないことではありません。
一番苦しんでいるものの正体がわかったとき、不登校の子にどう対応すればいいのかが見えてきます。
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不登校の子の視点に立つことで見えてくるもの
不登校の子の親として一番大事なことは、子どもの視点に立つことです。
不登校の子は、
今何を考えているか、今何で悩んでいるか、何を思って様々な行動をするのか、
今何を求めているのか
それを子どもの視点にたって考えることができたとき、問題は解決します。
しかし、多くの親御さんは子どものためという名目をたてて、
一般的に良いとされることを子どもに押し付けてしまいます。
学校に連れて行く
登校をうながす
勉強をさせる
早く寝させる
もちろんこれらが悪い事ではありません。
しかし、子どもが何を求めているのかわかっていなければ、
これらの一般的に良いとされることをしても逆効果になってしまいます。
そうでなくて、「今子どもが何を求めているのか」
それを考えて、子どもが求めているものを与えることができたとき、解決につながるのです。
自分の子どもが今何に苦しんでいるのか、何に悩まされているのか、何がつらいのか考えてみて下さい。
不登校の子が苦しんでいることとは
不登校の子が苦しんでいるのは、学校に行けないという事実ではありません。
確かに学校に行けていないということにつらさを感じているかもしれませんが、もっとつらさを感じていること、悩んでいることがあります。
それは、「今のままの自分ではだめなんだ」という自己否定です。
自分を責めてしまうことが、不登校の子を苦しめている原因です。
きっかけは人それぞれですが、自分のことを信じることができなくなるようなことがおこり、自己否定が始まります。
さらに、学校に行けていない状況から、自分を責めることをしてしまいます。
すると、「こんな自分はみんなから嫌われているのではないか」、「自分は必要な存在なのか」と考えるようになり、どんどん事を肥大化させてしまいます。
客観的に見れば、そんなに事を肥大化させるなんておかしいと思いがちですが、悩んでいる本人はどうしたらいいのかわからないので、不安が広がってどんどん事を大きくしてしまいます。
さらに、まだ精神的に自立していない子どもですからなおさらでしょう。
説明が長くなりましたが、不登校の子が苦しんでいるのは自分で自分を責めてしまっているからです。
ではそのとき親として何ができるでしょうか。
自己否定する子どもに親は何ができるか
今、自分を責めてしまっているお子さんに何をしてあげられるでしょうか。
自分を責めているお子さんは何を求めているのでしょうか。
自己否定をしている子は愛情を求めています。
もっと踏み込むと「今のままの自分を認めてほしい」という気持ちが強いでしょう。
今尾のままでも大丈夫だと言ってほしいということです。
学校には行っていない。
それが良くないのは本人もわかっています。でも行けないのです。
自分は良くないことをしてしまっている。(してしまっている。)
重大なミスを犯してしまった。
自分に問題があるのはわかっていて、自分のことを責めている。
そんなとき、人は何を求めるのでしょうか?
わかりやすいように例を出しますね。
あなたは大企業の社長秘書です。
あるとき社長の留守中に部屋を掃除していると、手が滑って花瓶を割ってしまいした。
その花瓶はとても高価なもので、1000万円します。とても払える金額ではありません。
自分がミスをしてしまったのはわかっていて、自分が悪いと自覚している。
そんな状況です。
このとき多くの人は社長から、「大丈夫だよ」と言われることを望むでしょう。
許してくれるのを求めます。
これと不登校の子の心理状態も同じです。
学校に行かない=花瓶を割ってしまった
学校に行かないこと(花瓶を割ってしまったこと)は悪い事で、自分に責任があると思っている。
でも、学校には行けない(壊れた花瓶の補償はできない)
つまり、はじめの話に戻りますが、不登校の子は「いまのままでも大丈夫だよ」と言ってもらえるのを求めているのです。
学校に行っていなくてもいいよ、それは別に悪い事じゃないよ
そうやって今の自分を認めてほしいのです。
今の学校に行っていない状況を認めてしまったら、怠け続けてしまうんじゃないかという人がよくいますが、それは違います。
先ほどの例で、社長があなたのことを許してくれた場合はどうしますか。
どうしようかわからなくてパニックになって、自分を責めているときに、社長が、
「大丈夫、大丈夫!それより怪我はなかった?」と言ってくれたらどう感じますか?
人は自分を責めているときにそのままの自分のことを認められると、許してくれてよかったという安心感が生まれます。さらに、こんな自分でも認めてくれる人がいるなら、この人のためにも自分のためにも頑張ろうという気持ちが生まれます。
また、安心感が生まれるので、緊張状態から解放され、余裕ができます。
余裕ができると、今まで考えることができなかったことを考えることができるようになったり、新しい事を始めることができるようになります。
不登校の子も同じで、「今のままのあなたでいいんだよ」と認めてあげることで、安心感が生まれ、余裕が生まれます。
余裕ができるので、思考力や行動力があがります。
すると「学校に行ってみようかな」と自然に思うようになるのです。
しかし、反対に許しを求めている状態のときに、あれをしろこれをしろと指示をするのは逆効果になってしまいます。
指図するということは、今のままのあなたではだめ、改善しろということを伝えていると同じなので、許す事をせず、しかっているのと同じです。
自分が悪いと反省するから許しを求めているのに、お前はだめだと言われたら、さらに落ち込み、自己否定が強くなってしまいます。
だから、今お子さんにしてあげることは、「学校に行かなくてもいいんだよ」「今のあなたでもいいんだよ」と今の状況を許し、認めてあげることです。
それは言葉で伝えてもいいし、態度で示してもいいでしょう。
大事なのはお子さんが自分は認められたと認識することです。
そのためにはまずすることは、不登校だということや、お子さんができていないことを問題視しないことです。
まとめると、不登校の子は自己否定で苦しんでいます。
だから親としてできることは、そのままのお子さんでも大丈夫だと認めてあげることです。
指示することではありません。
そこをはきちがえないように、もう一度自分の行動を考えてみて下さい。
読んでくださりありがとうございました。
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