知っていますか?不登校の対応で重要な非言語コミュニケーション

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不登校の子はいろいろなことに非常に敏感です。

子供のためを思って言った言葉でもその子を傷つけてしまったり、怒らせてしまうことはよくあります。

うまくいかないことばかりで、自分まで嫌になってしまうお母さんを僕はたくさん見てきました。

そんなお母さん方が共通して理解していないのは、非言語コミュニケーションの重要性です。

非言語コミュニケーションに気づくだけで状況は随分改善されるでしょう。

今回は非言語コミュニケーションの重要性について一緒に考えていきましょう。

 

本当に重要なコミュニケーションとは?

あなたは誰かとコミュニケーションをする上で、一番気をつけていることはなんですか?

不登校 悩む

例えば、ここに3年間家に引きこもっている17歳の男の子がいます。

自分のことが嫌いで、学校には絶対に行きたくないと言い続けています。

学校に行きたくない理由も話してくれません。

心は完全に開いていませんが、少しは話すことができそうです。

 

 

では、あなたはこの男の子にどのように接しますか?

どのように話しかけますか?何に気をつけて話しかけますか?

何をしてあげますか?アドバイスをしますか?

 

自分で一度考えてください。

考えて自分なりの答えを出しましたか?

 

このように質問すると、多くの人は行動に気をつけるだとか、言葉を選んで使って接すると答えます。

不登校であることを話題にしないとか、相手が嫌がりそうなことはしないとかです。

 

つまり、多くの人が行動や使う言葉に気をつけるということがコミュニケーションにおいて重要だと感じています。

 

しかし、不登校の子と接していく上で重要なのは、

言葉などの言語的コミュニケーション(バーバルコミュニケーション)ではなく、

表情や仕草などの非言語的コミュニケーション(ノンバーバルコミュニケーション)です。

これは僕の経験上からも言えることですが、科学的にも根拠があります。

 

心理学者のアルバート・メラビアン博士は、話し手が聞き手に与える影響がどのような要素で形成されるか測定しました。
その結果、話し手の印象を決めるのは、「言葉以外の非言語的な要素で93%の印象が決まってしまう」ということがわかりました。
視覚情報 (Visual)  – 見た目・身だしなみ・しぐさ・表情・視線  … 55%
聴覚情報 (Vocal)  – 声の質(高低)・速さ・大きさ・テンポ  … 38%
言語情報 (Verbal)  – 話す言葉そのものの意味  … 7%
 実は、言語的な部分は1割にも満たない、7%しか相手に伝わらないのです。
んー難しいですね。

そうですね、、例えば、僕がみなさんの前で話しているとしましょう。

そのときに僕がみなさんに何らかの影響を与えたとします。

その影響を与えた原因は何かというと、93%が話し方や見た目などの非言語の部分だと言う事です。

僕の話した内容は7%だそうです。

つまり何を言うかよりも、どのような状態でどう言うかが重要だと言うことです。

体験でわかる非言語的コミュニケーションの大切さ

 

科学的に説明しましたので難しく感じた人もいると思いますが、これは簡単な話です。

例えば、「今日も元気いっぱい!今日は最高の日だ!」と落ち込みんだ表情で言われたとしても、本当に元気なのか疑問に思いますよね。

無理して言っているのではないかと逆に心配になってしまいます。

 

これは、「今日も元気いっぱい!今日は最高の日だ!」という言語的コミュニケーションよりも、

落ち込んだ表情という非言語的コミュニケーションのほうが大きく伝わってしまうためにそう感じてしまうのです。

 

もう少しわかりやすく画像付きでみてみましょう。

突然ですが、想像してください。

あなたには就職活動中のお子さんがいます。就職活動のことは全く話してくれないので、心配になって聞いてみました。

「ねえ、就職活動ってうまくいってるの?」

不登校 非言語コミュニケーション

 

どうでしょうか、これではうまくいっているとは思えませんよね。

どれだけ言葉で順調だと伝えても、顔が落ち込んでいたら強がっているようにしか感じません。

これは少し極端な話ですが、日常会話からスピーチまで、実際に私たちは非言語の部分から多くを感じ取っているのです。

不登校の子との非言語的コミュニケーション

では、不登校の子と接する場合はどうでしょう。

相手が傷つかない言葉をそれだけ慎重に選んだとしても、この子本当に大丈夫かなと思っていたら、それが表情にでてしまいます。

気持ちはなにより表情にでてしまいますから。

 

そして、表情から心配している気持ちが相手に伝わってしまいます。

すると、どうなるでしょう。

自分が心配されていると感じた不登校の子は、さらに自分のことを深刻化してしまいます。

 

やはり自分の今の状態はだめなんだ。みんなに心配かけて申し訳ない。

こうやってさらに自己否定が始まり、状況がさらに悪化してしまいます。

 

多くの人が不登校の子のためを思って、いろいろ考えているのにうまくいかないのはこれが原因です。

 

自分の感情や思いが表情に出てしまって、それが不登校の子に伝わってしまっているのです。

その感情や思いがいいものならいいのですが、ほとんどの場合よくない感情や思いが多いです。

 

例えば、僕に相談してきてくれるお母さんに多いのが、うまくいかないことだらけで絶望してしまい、どうしたらいいのかわからなくなっている人です。

自分の育て方が悪かっただとか、とにかく自分を否定してしまっています。

この先どうなるか不安がいっぱいで元気がありません。

 

この状態の人が本やセミナーで不登校の子にはこんな言葉を使うのが良いという知識を得たところで、不安でいっぱいな状態では、言葉よりも不安が伝わってしまいます。

なにより元気がないので、無理して言っているのが伝わってしまい逆効果になってしまいます。

 

だから、まずするべきことは自分が元気になること、自分が不登校のお子さんの未来を信じてあげることです。

それができていない状態でどれだけ知識を詰め込んでも、相手には伝わりません。

 

僕は知識を得ることや、言葉を選ぶことが悪いと言っているのではありません、自分のことを考えるというのが先だと言っているのです。

 

自分が元気になってはじめて、自分が子供のことを信じられるようになってはじめて、知識や言葉を選ぶことが生きてくるのです。

 

多くの不登校の子の親御さんはお子さんのことだけを考えがちです。

それは愛があってとてもいいことです。

しかし、自分のことを考えずに自分も鬱状態になってしまう人がたくさんいます。

それではうまくいくものも、うまくいきません。

 

だから、まずは自分のことを考えてみてください。

自分の考えや、気持ちがしっかりしていれば、それが非言語コミュニケーションとしてお子さんに伝わります。

そして、それがきっかけでお子さんも元気を取り戻していくのです。

 

まとめ

まとめ 非言語コミュニケーション

不登校の子との対応は、非言語コミュニケーションが重要だということはわかって頂けたでしょうか。

ただし、非言語コミュニケーションが大事だからといって、無理矢理に笑顔を作ってみたり、話し方のスキルを身につけても意味がありません。

無理矢理やってるのって案外ばれてますから。子どもは特にそういう所に敏感です。

 

笑顔で話そうとしても、心が笑っていなければ、心が伝わってしまいます。

問題視しないように普段通りの対応しようと心がけても、心の中で不安でいたら、それは結局問題視するのと同じです。

 

非言語コミュニケーションにおいてマイナスのものをプラスに無理矢理するのでなく、どうしたらマイナスがプラスになるのか考えましょう。

例えば、お子さんの将来が不安でたまらないのなら、それを表情にださないようにするのではなく、

どうしたら自分は不安がなくなるのか考えて見てください。

もっというならなんで不安になっているのか考えて見て下さい。

そうして不安がなくなることで初めて、本当の意味での不登校の子とのいいコミュニケーションがとれるのです。

 

つまり、非言語コミュニケーションが大事だといいましたが、

それよりも非言語部分を生み出す原因(不安、恐怖、楽しさ、怒り、など)と向き合うことが大事なのです。

 

僕のカウンセリングでも、お子さんにどう対応すればいいのかを話すのではなく、まず親御さんに自分と向き合ってもらいます。

このブログでもよく自分と向き合うことは大事だということを言い続けてきました。

 

それは今回話したことがひとつの理由なのです。

 

では、みなさん早速考えてみてください。

お子さんと接するとき、良い表情をしていますか?

怒り口調になっていませんか?不安そうな顔ではありませんか?

 

もし、そうだとしたらなんでそうなってしまっているのでしょうか?

そこと向き合ってはじめて親の言葉が子どもに伝わります。

 

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1 個のコメント

  • 娘の不登校に悩んでいます。
    心を開いてくれず、どのように接して良いのか分かりません。どうしてもイライラしてしまう気持ちはあるのですが、やっぱり何とか以前の様に会話がしたいです。

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    ABOUTこの記事をかいた人

    松井和輝

    中学・高校ともに不登校。それが原因で自殺未遂を経験。現在はその経験を生かして、「学校に復帰するだけでなく、本来の純粋な自分を取り戻すことを第1の目的」として、300組以上の親子の問題解決を行う。