不登校の子の対応として過去に記事で何度か書きました。
しかし、メール相談などでなかなか実践できないという連絡を頂きました。
頭ではわかっているけど、行動に移せない。そんな内容です。
同じような思いを抱いている方に伝えたいことがあります。
まず、できないからといって自分を責める必要はありません。
そして、今まで書いてきたことはテクニック的なところもあり、そこができなくても根本ができていれば問題ありません。
ではその一番大事な根本とは何か?僕の体験と絡めて説明していきます。
不安定で自分を責め続けた不登校時代
僕は中学3年のときに不登校になりました。
クラス替えでほとんど知らない人と同じクラスになり、うまく馴染めませんでした。
それがきっかけで、面倒くさいから学校を一回休んでみようと思って休んでみました。
しかし、次の日ももちろん学校に行けるはずがなく、そこから長期間休んでしまいます。
僕の場合は一日中家に引きこもっており、ほとんど外出はしませんでした。
それというのも、友達や学校の人に会うのを恐れていたからです。
家にいてすることは、考えることです。
このまま学校に行かなかったらどうなるんだ。でも怖くて行けないよ。
みんなは行ってるのになんで俺は行けないんだよ。家族にも心配かけて俺は最低なやつだ。
そうやって不安になったり、自分を責めたりしました。
そんな精神的に不安定なときに、僕の一番の支えになっていたのはなんだと思いますか?
フリースクールの存在でしょうか?精神科への通院でしょうか?
僕が当時を振り返って一番感謝したいのは家族の存在
フリースクールのことは母から存在を教えてもらいました。
しかし、なぜだかプライドが許さず、そんなとこ行くはずがないと逆に怒りました。
精神科は何度か通いました。しかし、一時的に興奮をなくす薬をもらうだけで不安や自己否定することがなくなるわけではありませんでした。
一般的に不登校の子にいいとされるもの。それは僕の生きる支えではありませんでした。
では何が一番僕を支えたのか。
僕の生きる支えになったのは家族の存在です。特に母の存在です。
確かに、母と言い争いがおこることもありました。
僕のおじいちゃんは頑固なので、何回か学校にはやく行けと怒られたことがあります。
母が泣くこともしょっちゅうありました。
きっと僕とどう対応するのか何もわからなかったんだと思います。
表面的には、僕という不登校の子とうまく対応できてはいなかったです。
それでも良かったんです。ただそこにいるだけで僕の支えになってくれました。
何もしなくていい、そこにいるだけで価値がある
考えて見てください。あなたが本当につらかったとき、それを乗り越えたとき、絶対に誰かがまわりにいたはずです。
本当につらいとき、周りに誰もいなかったら自分がつぶれてしまいます。
僕の場合、どこかで家族のことを味方だと信じていたのでしょう。まあ、家族だから当然ですよね。
家族というのはそういうものです。つらいとき、不安なとき、なにもしてくれなくても支えになってくれる。
もし、僕が不登校になったとき、家族がいなかったら、僕は今この記事を書いていることはないでしょう。
だから、家族がいるというだけで僕は支えられていたのです。
今、不登校の対応で悩んでいるお母さんやお父さんがいるかもしれません。
なんとか元気を取り戻してもらいたくて頑張るけど、逆にけんかになったりしてうまくいかないかもしれません。
でも、絶対に忘れないでください。
あなたがいるだけで、あなたのお子さんは安心できるのです。
確かに、存在だけで不登校の子の不安を完全に取り除くことはできないかもしれません。
しかし、あなたがいなかったら不安はもっと大きなものになり、もっと不登校の子が苦しむことになります。
だから、不登校の子との対応でうまくいっていなくても自分を責めないでください。
けんかしたって、全く話さなくたって、あなたがいるというだけで不登校の子の支えに絶対なっていますから。
トイレに行ったとき、家族の誰かと会う。お父さんが仕事から帰ってきた音がきこえた。
家から家族の生活音がする、家族の声が聞こえる。
ただそれだけで、不登校の子は無意識レベルで安心できているんです。
今不登校の子のことで悩んでいる人は、今あなたの周りに家族がいなくなったときのことを考えて見てください。
きっと誰かが存在しているだけで支えになっているということがわかるでしょう。
頼れる人がだれもいなくなったとき、僕らは不安で押しつぶされてしまいます。
それはたとえ表面的に頼らなくても、関係がうまくいっていなくても、ただ家族の存在がものすごい大きな支えになっているということです。
だから、対応といったらおかしいかもしれませんが、不登校の子の対応で一番重要なのはあなたが存在していることです。
表面上は家に引きこもって、不安そうにしているかもしれませんが、あなたの存在のおかげできっと救われています。
僕が当時を振り返って一番感謝しているのは、家族が僕を見放さずにそばにいてくれたことです。
それが何よりの支えであり、救いでもありました。
そのときは意識レベルではわからなかったですが、無意識レベルで感じていたはずです。
本当に家族には感謝しています。
ということで、あなたがいるだけで不登校の子は支えられているということでした。
だから、対応がうまくいっていなくても落ち込むことはないし、失敗を恐れずどんどん声かけとかいいと思うことをやっていけばいいと思います。
読んでいただきありがとうございました。
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