今回は「おおかみこどもの雨と雪」の映画を参考に「不登校の子の世界と親の価値観」について書いていきます。
不登校は子どもの視点に立つことが非常に重要になります。
しかし、親御さんは子どものためと思っていても、自分の価値観をおしつけている場合があります。
それでは何がいけないのか、どうすればいいのか映画を参考に書いていきます。
「おおかみこどもの雨と雪」から学ぶシリーズの記事は
他に2つあって、どちらも非常に重要なので合わせて見てください。
親に自分の世界があるように子どもにはその子の世界がある
「おおかみこどもの雨と雪」では、
子どもには子どもの世界があるんだなということを非常にわかりやすい形で表現しています。
主人公の一人の雨は小学生のときに不登校になりました。
彼はオオカミ人間です。
だから、人間の部分とオオカミの野生の部分の両方を持っています。
人間の部分もあるから学校には行く。
でも、雨の場合はオオカミの部分が強くて、学校に行くよりも山に行きたいという思いが強かったのでしょう。
はじめて学校に行くときも、学校の方向ではなく多分、山の方向に行こうとしていました。
そのときはお姉ちゃんに無理矢理連れて行かれてしまいました。
雨は学校に行っても、授業をほとんど見ていないように見えます。
授業を聞かずに、窓の外をずっと見ています。
そして、耐えきれなくなったのか雨は学校に行かずに、山の中に行くようになります。
雨の人間の部分は親の価値観で、
オオカミの部分は子どもの価値観と捉えると、現実にあてはめることができてわかりやすいでしょう。
映画の中で、お母さんはそのことを初めは受け入れられずにいましたが、徐々に雨にも雨の世界があるんだと気づいていきます。
この気付きが非常に大事です。
多くの親御さんは子を思う愛の強さゆえに、自分の価値観を押し付けてしまいます。
しかし、それは自分が良いと思っているだけであって、子どもにとってどうなのかはわかりません。
オオカミ人間の雨は学校に行くのが嫌いだったようで、山の中で生きるという価値観でした。
しかし、お母さんは人間なので、山は危険だから学校へという価値観だったと思います。
もちろん、人間のお母さんの価値観をオオカミ人間の雨に当てはめてもうまくいかないでしょう。
それと同じで現実でも親と子どもは同じ人間ですが、全く違う価値観を持っているのです。
それなのに、価値観を押し付けられるのは子どもからしたら苦しいことなのです。
親には親の好き嫌いがあるように、子どもにも自分の好き嫌いがあります。
小さいころは親のまねをしたり、
親の言うことを聞いていた子どもだったかもしれませんが、成長すれば自我が生まれます。
子どもが精神的に自立したのだということを認めること
言い換えば、子どもの力を信じて、まかせてみること
(映画の中で、お母さんも最後には雨の自立を認め、危険な山の生活へ反対はしなくなりました。
これはお母さんが雨の力を信じているからできたことです。)
それが不登校解決へとつながります。
子どもと自分は違うのだと認めて、子どもの力を信じるこれは僕が言う愛ある放置と同じことです。
子どもにはこどもの世界があって、自分でいろいろなことを解決できる力がある
だから、子どものことを思って放置するという考え方です。
「おおかみこどもの雨と雪」から学ぶシリーズの記事は
他に2つあって、どちらも非常に重要なので合わせて見てください。
中学3年生の息子が、6月末から学校に行かなくなってしまい、今複雑な状態です。勉強も必要ないと、学校は豚が通うところだと言っていて、毎日ゲーム三昧の日々です。どうしていいのか、不安を感じています。
須藤さん、こんにちは
僕でよければ力になるので、詳しい状況をメールして頂けるとうれしいです。
今は不安で心配かもしれませんが、人は誰でもいつからでも必ず変われます。
だから決して自分やお子さんのことを諦めないでください。
息子さんも、真剣に向き合えば絶対に変わりますので。
最近メールの調子が悪いので、こちらに送って下さい。
kazusakipsychology@gmail.com
よろしくお願いします。